Office 365 を導入した場合、導入後の効果を評価するためにユーザーが Office 365 を利用しているのか?何をどれだけ利用しているのか?を知りたいと思う管理者さんが多くいると思います。これまでも Office 365 管理センター上で使用状況レポートが提供されてきましたが、Power BI を利用してより詳細に把握や分析を行うための「Office 365 Adoption Content Pack」のパブリック プレビューが開始されましたので、利用するための手順などをご紹介します。

公式のリリース発表は下記の記事です。(2017/5/30 追記) 日本語訳が公開されていました。

Announcing the public preview of the Office 365 adoption content pack in PowerBI
https://blogs.office.com/2017/05/22/announcing-the-public-preview-of-the-office-365-adoption-content-pack-in-powerbi/

Power BI で Office 365 導入コンテンツ パックのパブリック プレビューを開始
https://blogs.technet.microsoft.com/microsoft_office_/2017/05/29/announcing-the-public-preview-of-the-office-365-adoption-content-pack-in-powerbi/

Office 365 Adoption Content Pack の利用を開始する

Office 365 Adoption Content Pack の利用を開始するためには、Office 365 管理センターからデータ収集を有効化する必要があります。

設定するには、[Office 365 管理センター]-[レポート]-[使用状況] を開き、「Office 365 の導入(プレビュー)」から「始める」をクリックし、「Power BI 用の Office 365 の導入コンテンツ パックでデータを利用できるようにする」を有効化します。

Office 365 Adoption Content Pack で利用されるデータは、サーバー側での初回データ集計に 2 ~ 48 時間ほど要するようなので気長に待ちましょう。(ちなみに、以降は 36 ~ 72 時間遅れで集計され、毎週 1 回レポートのデータが自動更新されるように設定されているようです。レポートは、任意のタイミングで手動更新もできます。)

集計が終わると、今度は「データの準備ができました…」と表示されますので、いよいよ Power BI でデータを利用できます。Power BI でレポートに接続するためには「テナント ID」が必要になりますので、表示されている ID をメモしておきます。

Power BI を開いたら、[データを収集] をクリックし 「サービス」 の [取得] をクリックします。表示されたダイアログで「Office 365」を検索すると表示される「Office 365 Adoption Preview」を選択し、[今すぐ入手する] をクリックします。あとは、ウィザードに従って、先ほどのテナント ID を入力し、アカウントの認証を済ませばすぐにレポートが表示されます。

Enable the Power BI Adoption content pack for Office 365
https://support.office.com/en-us/article/9db96e9f-a622-4d5d-b134-09dcace55b6a

パブリック プレビュー開始時点では、対象となっている分析データ・サービスは下記のようです。それぞれについて、ユーザー単位や組織単位で分析できそうです。

  • Office 365 ProPlus のアクティベーション
  • 利用されているデバイスやブラウザ・アプリ
  • 利用されているストレージ(Exchange / OneDrive / SharePoint)
  • Exchange Online
  • Skype for Business
  • Yammer
  • OneDrive for Business
  • SharePoint Online

Power BI Office 365 Adoption Content Pack のデータにアクセスするためには、「全体管理者」「Exchange 管理者」「Skype for Business 管理者」「SharePoint 管理者」のいずれかの権限が必要です。ここまでの手順が実行できるアカウントであれば、Office 365 管理者センターにアクセス出来ていると思いますので問題ないかと思います。

レポートの生データへアクセス

Power BI の醍醐味は、簡単に多様なグラフを利用して自分でレポートを作成できることですね。今回の Office 365 Adoption Content Pack を基にカスタマイズを行うこともできるのですが、生データを取得し、イチから作成することもできます。

生データは、Microsoft Graph Reporting API により提供されており、Power BI Desktop からは、OData フィード接続で下記の URL にアクセスすることで取得できます。データ アクセスのための認証は組織アカウントで行えます。

https://reports.office.com/pbi/v1.0/<TenantID>

または、Microsoft Download Center から Office 365 Adoption Content Pack Power BI Template を入手できますので、こちらを利用することもできます。(下記のリンクをクリックすると、すぐにダウンロードが始まります)

Download Center: Office 365 Adoption Content Pack Power BI Template
https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=849814

このあたりの詳しくは下記です。

Customize the Office 365 Adoption content pack
https://support.office.com/en-us/article/9b76065f-29b9-4b89-8059-c5f9db9ddbf6

どのようなデータが利用できるのかはこちらです。

Office 365 adoption content pack data model
https://support.office.com/en-us/article/08c5307c-4a6b-4761-8410-a6c96725760f

さいごに

Office 365 は、多くの機能が提供されているサービスです。そして、多くの企業の導入担当者さんは、利用状況や導入効果の評価・分析を求められる機会も多いと思います。パブリック プレビューが開始された Power BI Office 365 Adoption Content Pack を利用することで、Office 365 の利用状況を非常に簡単に可視化し把握することができます。また、今後は Microsoft Teams や Planner など、分析対象のサービスも増やしていくようで楽しみですね。

より詳しく知りたい方は、こちらの FAQ もご確認いただくと良いかと思います。

Office 365 Adoption content pack
https://support.office.com/en-us/article/77ff780d-ab19-4553-adea-09cb65ad0f1f

Office 365 の管理者さんであれば簡単に始めることができますので、ぜひ試してみて下さい。