長らくプレビューが続いていた Office 365 の新しい動画共有サービスの Microsoft Stream が一般提供開始されました。

Microsoft Stream now available worldwide—new intelligent features take enterprise video to new heights
https://blogs.office.com/2017/06/20/microsoft-stream-now-available-worldwide-new-intelligent-features-take-enterprise-video-to-new-heights/

Office 365 では、これまでも Office 365 Video と呼ばれる動画共有サービスを提供していましたが、Office 365 Video の利用率の伸びが好調で、企業内等での動画共有の需要が高まっていることから、より機能が強化された後継サービスを目指して Microsoft Stream を提供することになったようです。それではさっそく、気になるところをまとめてみます。

Microsoft Stream と Office 365 Video の違いは?

Microsoft Stream と Office 365 Video の大きな違いのひとつは、動画ファイルの保存領域として SharePoint Online を利用しないという点です。Microsoft Stream では、すべてが Azure 上(Azure Media Services や Blob Storage など)で構築されており、動画の保存領域も SharePoint Online とは別に設けられています。

Microsoft Stream で気になる容量は?

さて、その気になる Microsoft Stream で利用できる容量ですが、契約しているユーザー数に応じて異なります。まず、テナント単位に基本容量として 500GB が割振られ、その他ユーザー毎に 0.5GB が加えられます。つまり、500 ユーザーであれば 750GB が、1,000 ユーザーであれば 1TB が利用可能となります。

その他、気になる制限として、動画ファイルあたりの最大サイズは 50GB となっているようです。このあたりは、下記にまとめられています。

Licensing overview
https://stream.microsoft.com/ja-jp/documentation/stream-license-overview/

Quotas and Limitations
https://stream.microsoft.com/ja-jp/documentation/stream-quotas-and-limitations/

対応ブラウザやスマホはどうなる?

Microsoft Stream がサポートするブラウザは、Microsoft Edge のほか、最新の Chrome と Safari になるようです。スマホでの利用については、現時点では、ブラウザからの利用をサポートするようです。

Watch Microsoft Stream videos on the go
https://stream.microsoft.com/en-us/documentation/stream-on-the-go/

グループとチャネル?動画の権限設定は?

Microsoft Stream は、ここ最近の他の Office 365 のサービスと同様に、Office 365 グループと接続されています。

これにより、例えば「特定のグループメンバー内で動画を共有したい」といった場合には、Office 365 グループで所有者やメンバーを管理することになります。Microsoft Stream 上で出てくる「グループ」は、Office 365 グループということになります。

また、Microsoft Stream では、「チャネル」を使って動画を整理していくことができます。このチャネルは、任意のグループ内でも作成できますし、グループに所属しないチャネルも作成できます。

Overview of groups & channels
https://stream.microsoft.com/ja-jp/documentation/stream-groups-channels-overview/

権限に関しては、動画単位で設定することができるようで、全員に見せるのか、特定のグループやユーザーのみに見せるのかなど、柔軟に設定できるようでした。

Permissions and privacy
https://stream.microsoft.com/ja-jp/documentation/stream-portal-permissions/

気になる新機能は?人工知能?

Microsoft Stream では、人工知能を利用した音声のテキスト化(ただし、リリース時点では英語とスペイン語のみ対応)や顔検出機能がウリとなっているようです。テキスト化された音声は、検索にも利用できたり、顔検出では、目的のユーザーが登場する場面をタイムライン上からシークすることが可能なようです。

ただ、顔検出などを利用したフル機能を利用できるのは、Office 365 E5 プランか、Office 365 E1 や E3 の場合には、別途アドオンの購入が必要になるようです。

価格 – Microsoft Stream
https://stream.microsoft.com/ja-jp/pricing/

また、Microsoft Stream にアップロードされたファイルは、Office 365 の他のサービス上で共有することができるようです。Microsoft Teams や Yammer、SharePoint Online、OneNote、Sway といったあたりですね。実際、Yammer の投稿に動画の URL を入力すると、Yammer 上でそのまま動画を再生できるように埋め込んでくれました。

Collaborate using Microsoft Stream in different products
https://stream.microsoft.com/ja-jp/documentation/stream-collaborations-overview/

Office 365 Video からの移行は?

すでに Office 365 Video を利用している場合、気になるのは「Microsoft Stream への移行はどうなるの?」だと思います。Microsoft では、この移行は少々時間をかけて進めていく考えのようです。

まずは、2017 年後半からは、一部地域を対象として、管理者による「オプトイン」での移行希望者の先行移行を進め、その次に「オプトアウト」、最終的には完全移行となるようです。移行時のプロセスは、Microsoft 側で実行され、自動的に移行することになるようです。

2017 年後半のオプトインでの移行ですが、日本のテナントが対象なのかは良く分かりません。追加情報を待つしかありませんね。

いずれにしても、再アップロードといった手間は必要なさそうです。また、完全に移行が終わるまでは Office 365 Video のサポートも継続するようです。

Office 365 Video will transition to Microsoft Stream
https://stream.microsoft.com/ja-jp/documentation/stream-migrate-from-o365/

Microsoft Stream を無効化するには?

Microsoft Stream を利用したくない場合、ひとつはユーザーに割り当てられているライセンスを削除してしまうという方法があります。この方法は、Microsoft のサポート チームがブログで解説してくれていました。

Microsoft Stream を PowerShell を使用して一括で有効化、無効化する方法について
https://blogs.technet.microsoft.com/sharepoint_support/2017/06/21/microsoft-stream-を-powershell-を使用して一括で有効化、無効化する方/

ただし、ユーザーのライセンスを削除した場合でも、試用版へサインアップして Microsoft Stream へアクセスすることができるため、Azure Portal から Microsoft Stream 自体へのサインイン・サインアップをブロックするという方法が提示されていました。

Blocking sign-ups for Microsoft Stream in the organization
https://stream.microsoft.com/ja-jp/documentation/stream-block-application/

今後の気になる機能は?

FAQ を眺めていたところ、ライブ ストリーミングに関する記述がありました。「現在は、Microsoft Stream では、ライブ ストリーミングは提供されていないものの、将来リリースする機能として計画されている」とのことでした。社内への動画配信もできるようになるのかもしれないですね。

今後の機能追加予定などは、下記にまとまっているようでした。

Microsoft Stream & Office 365 Video feature breakdown
https://stream.microsoft.com/en-us/documentation/stream-o365video-feature-breakdown/

さいごに

Microsoft Stream を評価していくにあたって、おそらく気になるであろうという点をまとめてみました。私の会社内でも既に多くの動画が Office 365 Video により共有されており、多く再生されている動画も出てくるなど、やはり企業内での動画は重要なコンテンツとなってきていると感じています。

その他、オフィスアイさんの SharePoint Technical Notes でもキャプチャ付きで Microsoft Stream が紹介されていました。こちらもゼヒ合わせてご確認ください。

Microsoft Stream が正式リリース(GA)
http://shanqiai.weblogs.jp/sharepoint_technical_note/2017/06/microsoft-stream-is-ga.html

その他、FAQ にも、いろいろと情報がまとまっています。

Microsoft Stream FAQ
https://stream.microsoft.com/ja-jp/documentation/stream-faq/

これまで動画の共有は行っていなかったという場合でも、Microsoft Stream のリリースを機にご検討されてみてはいかがでしょうか?