SharePoint 2013 で複数行テキスト列へ共有フォルダーへのリンクが挿入できるようになった

SharePoint 2013
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SharePoint 2013 になり、複数行テキスト列へ「\\」や「file://」から始まるリンクを挿入することができなくなっていました。動作としては、アイテムの新規作成および編集画面で挿入することはできるものの、保存後に確認すると「href」が削除されており正常なリンクとして機能しないというものでした。

このあたりの動作は、SharePoint Maniacs さんにてまとめて頂きましたので、こちらもご参照ください。

SharePoint 2013 のリッチテキストにファイルサーバーへのリンク(UNC)が入らない
http://sharepointmaniacs.com/archives/5522

なぜ、このタイミングでこの情報を投稿しようと思ったかというと、2014年7月 CU の内容を眺めていたところ修正項目に含まれていたからです。やはりユーザーさんからの要望が多かったということなのでしょうか?更新プログラムの入手先などは下記の記事にまとまっています。

July 2014 CU for SharePoint 2013 has been released
http://blogs.technet.com/b/stefan_gossner/archive/2014/07/09/july-2014-cu-for-sharepoint-2013-has-been-released.aspx

さっそく確認してみました

これはユーザーさんへのインパクトも大きそう!ということで、さっそく検証環境へインストールを行い確認してみました。今回も ubersrv.exe とその他2つの .cab ファイルがあるので同一フォルダーへ配置し .exe を実行、インストールが終わったら SharePoint 製品構成ウィザードを実行という流れです。

20140722-1

その結果、CU 適用後の環境では、きちんと共有フォルダーへのリンクが有効化されていることが確認できました。

20140722-2

file:// プロトコルへのリンクの動作

Internet Explorer では、file:// プロトコルへのリンクがセキュリティ上の観点から動作が制限されるという流れがあるようです。過去へさかのぼって調べてみると 2011年8月の KB2559049 の適用後から動作が制限されたようです。

Internet Explorer 9.0.2 Update
http://blogs.msdn.com/b/ieinternals/archive/2011/08/12/internet-explorer-9.0.2-update-changes-file-protocol-and-cookie-naming.aspx

こちらの記事にも記載がありますが、file:// プロトコルへのリンクを利用するには、SharePoint サイトの URL を「ローカル イントラネット」ゾーンまたは「信頼済みサイト」ゾーンへ追加しておくことが前提となります。

さらに動作を確認していくと、リンク先の共有フォルダーへ認証済みでないと正常に開けないようです。クライアントおよび共有フォルダーのサーバー側が同一ドメインに参加し、ドメイン ユーザーで権限管理されている環境であれば問題になることも少ないとは思いますが、ファイル サーバーがワーク グループの環境などでは問題になりそうですね。ただし、「コントロール パネル」-「ユーザー アカウント」-「資格情報マネージャー」から「Windows 資格情報の追加」をクリックし、共有フォルダーへ接続するための資格情報をクライアント側へ保存しておくことで、問題なく file:// プロトコルのリンクが開けるようになるようです。(ちなみに、私の Windows 7 環境では開けるようになりました。)

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さいごに

SharePoint 2010 までは複数行テキストに共有フォルダーへのリンクが挿入できていただけに、SharePoint 2013 になってから不便をされていたユーザーさんもいらっしゃったかと思います。今回の修正にて、また再び利用できるようになりましたので、是非事前に動作等を検証の上、運用含めご利用を検討されてはいかがでしょうか?ただし、Internet Explorer 含め file:// プロプロトコルへのリンクは今後も制限が加わることも十分考えられますので、積極的には利用しないほうが良いのかも知れませんね。悩ましいです。

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