クラウドフローに特化した「Power Automate ではじめる業務の完全自動化」が発売されました

Power Automate
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ひさしぶりの書籍の宣伝です。執筆させていただいた「Power Automate ではじめる業務の完全自動化」が発売されました。Amazon などのオンライン通販のほか、お近くの書店にもあるはず。少しでも興味がありましたら、ぜひぜひお手に取っていただけたら嬉しく思います。

そんなわけで、この本の内容や狙いなどを紹介したいと思います。

想定した読者

この本を書くにあたっては、どのような人に向けて書くかを考えました。というのも、Power Automate のクラウドフローをちゃんと業務に活用できるレベルまで説明しようとすると、ちょっとだけ難しい知識も必要になってしまうからです。そこで今回は、パソコンはそれなりに使えて、普段の業務でも Excel などを苦なく使えるレベルのユーザーを想定しました。

このようなユーザーは、Excel などの利用レベルは高く、僕では敵わないくらい人も多くいるでしょう。そこからさらに Power Automate を使いこなせるようになるには、プログラミング的な知識や考え方や、ちょっとした Web API を用いた連携に関する周辺知識、連携するサービスの知識も必要になるはずです。

書籍の構成

この本は商品の紹介ページにもある通り、「基本編」「活用編」「応用編」と、大きく 3 部構成になっています。

基本編

まず基本編では、「Power Automate とは?」の概要的な内容からはじまり、基本的な用語の解説があります。この本の特徴をあげるとするならば、「Power Automate はプログラミングである」と明確に述べている点だと思います。そうなんです。複雑なコードをそれほど必要としないだけであり、Power Automate はプログラミングなんです。

私の考えるプログラミング的思考とは、ルールを知っており、そのルールの中で目的を達成するために仮説検証を繰り返すことができる考え方や方法です。無責任のように感じられる方もいるかもしれませんが、「考えても分からなければ動かして試してみよう」と書かせてもらったのは、こうした思いがあるからです。とにかく試行錯誤できるようになることが大切です。

活用編

つぎの活用編では、具体的な業務を抽象化したシナリオを用いて、実際にフローを作成する様子を説明しています。ここからは作成手順も細かく記載されており、真似をしながら手を動かしてみることで、フローの作成や動作を体験いただけるはずです。

活用編を書くにおいて意識した点は、その設定はなぜそのようにしなければならないのかを説明することです。Power Automate では、アクションを並べて処理を作成していきます。このアクションの設定値は、連携先のシステムの知識が無ければ、何を設定すべきか分からないことが多々あります。そのため、SharePoint や Forms、Teams などの一部ではありますが、フローを作成するために知っておくと良い各サービスの設定や確認すべきポイントなども解説しました。

SharePoint リスト列の内部名に触れている Power Automate の書籍は、もしかするとこの本がはじめてかもしれません。

応用編

最後の応用編では、変数や関数、数式の使い方やそれを用いたフローの紹介、そしてみんな大好きな JSON の読み方などを解説しています。いずれも完璧に理解するというよりも、Power Automate でフローを作成するために、知っておいて損はないレベルまで理解することを目的としたものです。

ほかにも、業務で運用する場合に必要となる、フローの共有方法や、部署異動時などの引継ぎ方法なども紹介しています。

応用編のなかでも力を入れて書いた部分は、作成したフローをデバッグする手順や、エラー発生した場合にフローを修正するための実行履歴画面の確認方法などです。ここでは単なる手順というよりも、どういった観点でどの部分を見るべきなのかを解説しました。このあたりは人によりそれぞれだと思うのですが、いつも自分が行っているトラブルシュートの方法を一般化して書けたのではないかと思います。

とにかく試行錯誤するために必要なことを書こうと意識しました。

ダウンロードコンテンツ

また、本のなかで紹介しているフローを試すために必要なファイルが、出版社であるインプレスの商品紹介ページからダウンロードできます。スペースの都合上で本の中に掲載できなかった、完成したフローの全体像などもダウンロードできますので、本と一緒にお役立ていただければと思います。

https://book.impress.co.jp/books/1122101184

この本で伝えたかったこと

この本に込めた思いは、318 ページ目の「おわりに」に書いてあるのでぜひ読んでください。ここでひとつ補足するのであれば、残念ながらこの本の内容だけでは、Power Automate のすべては理解できないということです。Power Automate は、単純そうに見えて本当に奥が深い。さらには、日々アップデートもされています。理解するための最善の手は、自分の手を動かしてフローを作成し動作させてみることです。さらに分からないことはネットを検索することで、もっと詳細で個別の事情にも触れた解説を見つけられます。

この本の内容は、そうして自分で手を動かしたり、ネットを検索して見つけた情報を読み解いて理解したりするときに必要になることを学んでもらえるものにしたつもりです。

さいごに

本を読み終えたら、さっそくフローを作成しましょう。

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