SharePoint の共有リンク利用時に作成される隠し SharePoint グループを調べてみた

SharePoint Online でファイルの共有リンクを利用しようとすると、裏側ではシステム的に利用される複数の SharePoint グループが作成されるようでした。これらの SharePoint グループは、GUI 上からはちょっとだけ隠された「隠し SharePoint グループ」になっています。普段はユーザーが意識する必要はまったくないのですが、もし今後なにかあったときのために少し調べてみることにしました。

隠し SharePoint グループの一覧

検証用に作成したサイトで調べてみました。GUI からは確認できないので、SharePoint の REST API を使って調べてみます。

隠しグループの命名規則を探る

それぞれのグループの命名規則を探ってみましょう。

まずは、グループ名に「OrganizationEdit」や「OrganizationView」が付いているものは、組織内のユーザーであれば誰でもアクセス可能な共有リンクが作成されたタイミングで作られるもののようです。おなじように、「AnonymousView」が付くものは、すべてのユーザーがアクセス可能な共有リンクが作成されたタイミングで作られたものです。つまり、サイト内にこれらのグループがあれば、このような共有リンクが作られたことがあるのが分かります。

つぎに、「Limited Access System Group For Web」「Limited Access System Group For List」に続く GUID は、サイトやリスト、ライブラリのユニーク ID になっています。特にリストやライブラリのユニーク ID を知ることによって、どの場所に共有リンクが作られているかは特定できそうですね。

そして、大量に作成されている「SharingLinks」を見ていくと、ShareLinks 直後の GUID は、ドキュメント自体が持つユニーク ID となっています。また、「Flexible」の後に続く GUID は、共有リンクのユニーク ID のようです。名前に Flexible と付く SharePoint グループが多すぎて、名前を見ただけでは得られる情報が少ないですね。

共有リンクを削除したときの動作

ファイルの共有メニューから共有リンクを削除すると、それに該当する SharePoint グループも削除されるようでした。いつまでも残り続けるのではなくて安心しました。

ファイルを削除したときの動作

ファイルを削除しただけでは、それに該当する SharePoint グループは削除されませんでした。削除したファイルをごみ箱から復元したら、共有リンクもそのまま復元されるのでこの動作も納得です。

では気になるのは、この SharePoint グループはいつ削除されるのだろうということです。ファイルを手動で完全に削除しても、SharePoint グループは消えませんでした。

なにかしらの定期ジョブで削除されるのでしょうか？この動作はもう少し時間をかけて観察してみたいと思います。

さいごに

さて、最近ちょっと気になった謎の SharePoint グループを調べてみました。謎は残りましたが、触らぬ神に祟りなし。この SharePoint グループについては、ドキュメントに明確に書き起こされているものもなく、見つけたり気になったりしても触らないほうが良さそうです。