さて、影響が大きそうなビッグニュースが飛び込んできました。SharePoint Online では、SharePoint 2010 ワークフローがリタイアするというものです。

Support update for SharePoint 2010 workflows in Microsoft 365
https://techcommunity.microsoft.com/t5/office-end-of-support-blog/support-update-for-sharepoint-2010-workflows-in-microsoft-365/ba-p/1505453

Office 365 管理者向けのメッセージセンターにも通知が届いていました。

七夕の短冊に「SharePoint 2010 ワークフローのリタイアを延期してもらえますように」と書きたい気分です。

SharePoint 2010 ワークフローとは

SharePoint Designer 2013 を利用してワークフローを作成するときに、「プラットフォームの種類」として選択した「SharePoint 2010 ワークフロー」です。

今回の発表ではこちらのワークフローがリタイアすることになります。

発表の内容まとめ

どのような影響があるか、発表の内容をまとめていきたいと思います。

リタイアするとどうなるの?

SharePoint 2010 ワークフローがリタイアすると、SharePoint Designer 2013 を利用した SharePoint 2010 ワークフローの作成が出来なくなるほか、実行も出来なくなります

いつから使えなくなるの?

既存のテナントについては、2020 年 11 月 1 日から利用が出来なくなります。

今後、新規に作成されるテナントについては、2020 年 8 月 1 日から SharePoint 2010 ワークフローが無効化されます。

オーマイガー! SharePoint 2013 ワークフローなら大丈夫なんだよね?

SharePoint 2013 ワークフローのサポートは継続されます。ただし、非推奨となります。

また、2020 年 11 月から、新規に作成されるテナントでは既定で無効化されます。ただし、どうしても利用したいユーザー向けに、SharePoint 2013 ワークフローを有効化するための PowerShell スクリプトが提供される予定です。

じゃあ、どうしたら良いの?

業務に必要な SharePoint 2010 ワークフローを Power Automate を利用したフローに移行する必要があります。

または、どうしても Power Automate に移行できないフローについては、SharePoint 2013 ワークフローに移行するという手もあります。ただし、非推奨です。

うわあ…、ウチの SharePoint Online には、どれだけのワークフローが動いているんだろう…

ワークフローを作成しているサイトが特定できている場合には、SharePoint Designer 2013 を利用して確認することができます。

テナント全体のワークフローを確認したい場合には、SharePoint modernization scanner を利用することができます。

SharePoint モダン化スキャナーを使い始める
https://docs.microsoft.com/ja-jp/sharepoint/dev/transform/modernize-scanner

ちなみに、自社のワークフローを確認したところ、600 個以上の SharePoint 2010 ワークフローを見つけることができました。これを 11 月までに移行するのは大変なので、必要性が高そうなのを選らんで移行することになりそうですね。

SharePoint Designer 2013 のサポートが 2026 年まで継続するというのはなんだったのさ?

SharePoint Designer 2013 のサポートは継続します。SharePoint Server 2019 のためにね。

日本語の情報はどこ?

サポートの記事はすでに日本語化されています。

SharePoint 2010 ワークフローの廃止
https://support.microsoft.com/ja-jp/office/1ca3fff8-9985-410a-85aa-8120f626965f

SharePoint 2010 ワークフローから Power Automate に移行する際の考慮点

Power Automate を知っていても、SharePoint 2010 ワークフローを利用していたのには理由があります。ひとつは、Power Automate にある SharePoint の権限を変更するアクションが不十分である点です。SharePoint グループの扱いなど、実装したいシナリオについては検討が必要でしょう。

また、Power Automate では、ひとつのフローが 30 日間でタイムアウトしてしまいます。SharePoint 2010 ワークフローなどで実装されていた承認ワークフローでは、それ以上に継続して実行されるものも多くあります。

権限の変更については、Power Automate からでも SharePoint Online の REST API を利用することである程度まで可能かもしれませんね。後で試してみたいと思います。

さいごに

正直に言うと、今回の発表はあんまりですね。影響度に対して準備期間が短すぎます。SharePoint 2010 ワークフローを単純に Power Automate に移行できるものではないので、検討や再作成のためにはもっと時間を取るべきだったと思います。

とは言え、Microsoft がタイムラインを覆さない限りは、2020 年 11 月 1 日がデッドラインです。業務への影響が高いものから粛々と検討を始めていかなければなりませんね。