OneDrive for Business で共有したファイルを検索で見つけられるのは誰か

OneDrive for Business
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OneDrive for Business は、本当に便利ですよね。自分が作成したファイルを保存しておくだけでなく、そのままクラウド上にあるファイルを他のメンバーと共有することもできます。また、保存されたファイルは、Microsoft 365 の検索機能を使って探すこともできます。

さて、そうして共有したファイルは、一体誰が検索して見つけることができるのでしょうか?ちょっと疑問に思ったので、動作を確認してみることにしました。

疑問のきっかけは「(会社名)のユーザー」との共有リンク

僕が疑問を持ったきっかけは、OneDrive for Business に保存したファイルの共有リンクを作成するときにある、「(会社名)のユーザー」の存在です。これを選択して作成された共有リンクは、社内のユーザー(同一テナント内のユーザー)であれば、誰でも共有したファイルにアクセスすることができます。

ということはつまり、この社内全体に対する共有リンクを作成したファイルは、Microsoft 365 の検索では社内の全員に表示されているということなのかな?と思ったのでした。

検証のための準備

検証を進めるために、内容が全く同じそれぞれのファイルに、異なる共有リンクを作成しておきます。

ファイル名作成した共有リンク明示的に共有する相手
選択したユーザー.docx選択したユーザーユーザー A
組織内のすべてのユーザー.docx(会社名)のユーザー
すべてのユーザー.docxすべてのユーザー

作成後、Microsoft 365 の検索からこれらのファイルを探してみます。それぞれのファイルは、同じキーワードで検索できるようにしておくことで、表示されるかどうかの違いは共有リンクの動作の違いとなるというわけです。

見つかったのは「選択したユーザー」のファイルのみ

さきほど準備したファイルを、「選択したユーザー」の共有リンクで明示的に共有されたユーザー A から検索してみます。その検索の結果、見つかったのは「選択したユーザー」のファイルのみでした。

「すべてのユーザー」や「(会社名)のユーザー」のファイルは、検索結果に出てきません。

「すべてのユーザー」や「(会社名)のユーザー」の動作を深堀

さらに調査を続けていると、「すべてのユーザー」や「(会社名)のユーザー」の共有リンクが設定されたファイルであっても、検索結果に出てくることがあります。その条件は、そのファイルに一度でもアクセスしたことがあるかどうかのようです。この動作を確認するために、ファイルを増やして確認してみます。

ファイル名作成した共有リンク明示的に共有する相手
選択したユーザー.docx選択したユーザーユーザー A
組織内のすべてのユーザー.docx(会社名)のユーザー
組織内のすべてのユーザー共有後にアクセス.docx(会社名)のユーザー(ユーザー A が共有リンクに一度アクセス)
すべてのユーザー.docxすべてのユーザー
すべてのユーザー共有後にアクセス.docxすべてのユーザー(ユーザー A が共有リンクに一度アクセス)

これらのファイルに対して同様に検索を行ったところ、一度アクセスしたことのある「すべてのユーザー」や「(会社名)のユーザー」の共有リンクが設定されたファイルは、検索結果に出てくることがわかりました。

検証結果!

これらの検証から、次の結果が得られました。

  • 「選択したユーザー」の場合は、共有されたらすぐに検索できるようになる
  • 「すべてのユーザー」や「(会社名)のユーザー」の場合は、共有された後に一度でもアクセスしたら検索できるようになる

なるほど。動作が分かってスッキリです。

誰の検索結果に出るかは「アクセス許可の管理」で確認できる

おおよその動作が掴めたところで次に気になるのは、誰の検索結果に出るかを確認できる方法はないかです。そうした確認は、共有メニューにある「アクセス許可の管理」から行えそうでした。アクセス許可を見ると、誰にどんな権限が付与されているかを確認できます。

さらにユーザーをクリックしていくと、どういった方法でその権限が付与されたのかも確認できます。

これらの動作や表記から推測すると、「すべてのユーザー」などの共有リンクは、リンクを作成したときではなく、リンクからアクセスしたときに、そのユーザーに権限を付与する動作のようですね。

作成済みの共有リンクを削除したところ、そのリンクから付与されたユーザーの権限も削除されることが確認できました。もちろん検索結果にも出てこなくなります。

ちょっと安心できたところ

この動作を確かめられて、ちょっと安心できました。なぜかというと、「(会社名)のユーザー」の共有リンクを設定しただけでは、社内の全員の検索結果に出てくるわけではないことを確かめられたからです。僕は社内でファイルを共有するときには、あとから共有リンクが社内の他の人に転送されてもかまわないように、「(会社名)のユーザー」の共有リンクを利用することが多くあります。だからと言って、社内全員の検索結果に出てくることは望んでいません。こうしたファイルは、必要な人に見つけてもらえれば十分だと思っているからです。逆に全員に見てもらいたいファイルは、適切な権限管理がされた SharePoint に保存しますからね。

今回確かめられた動作は、まさに僕が望んでいた動作でした。

さいごに

調査をする前も、なんとなくそうなんじゃないかと思ってはいたのですが、きちんと確かめられて安心感が高まりました。

動作をきちんと理解してファイル共有の機能が使えれば、さらに安心で便利に利用できますよね。

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