続・SkyDrive Pro Deep Dive

SharePoint 2013
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前回の投稿では、SharePoint 側の制約や動作について記載しましたので、今回は、SkyDrive Pro クライアント側の動作について記載したいと思います。前回の投稿は、下記のリンク先からどうぞ。

SkyDrive Pro Deep Dive
https://idea.tostring.jp/?p=974

まずは、クライアントとしてどういったプロセスが動いているのかを確認しましょう。

クライアントで動作しているプロセスを確認する

実は、SkyDrive Pro は、下記の3つのプロセスが連携して動いているようです。

  1. Microsoft SkyDrive Pro(groove.exe)
  2. Microsoft Office Upload Center(msouc.exe)
  3. Microsoft Office Document Cache(msosync.exe)

SkyDrive Pro のプロセスが、groove.exe であることには、色々と歴史があるようですね。

SkyDrive Pro の exe 名は懐かしき Groove
http://sharepoint.orivers.jp/Home/Article/167

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実際の動作としては、同期設定が済んだローカルの SkyDrive Pro のフォルダにファイルを追加すると、アップロード センターにジョブが作成され、実際のアップロード処理はアップロード センターで行われている様子が確認できます。

アップロード センターとドキュメント キャッシュ

アップロード センターとドキュメント キャッシュはセットで動きます。実はこれら2つのプロセスは、以前の Office から存在するもので、検索すると色々と情報を見つけることができます。

Microsoft Office 2010 アップロード センターはなぜ存在するのか
http://blogs.technet.com/b/office_jp/archive/2011/02/02/why-is-there-a-microsoft-office-2010-upload-center.aspx

Microsoft Office アップロード センター
http://office.microsoft.com/ja-jp/word-help/HA010388348.aspx

これらの記述を参考にすると、アップロード センターはドキュメント キャッシュと連携し、アップロード時に差分の管理を行っているようです。Office ファイルを編集後、設定された日数だけキャッシュをローカルに保持し、ローカルファイルが更新された後、差分のみをアップロードすることでネットワークのトラフィックを小さくします。

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また、このキャッシュはローカルのディスクを圧迫するため、保持日数を少なくすることも可能です。タスクバーの通知領域からアップロードセンターを開き、設定を開くと、キャッシュの日数が変更できます。

キャッシュの保持日数を少なくした場合の動作等については、下記の記事に記載があります。

Office ドキュメント キャッシュの設定
http://office.microsoft.com/ja-jp/word-help/HA010388664.aspx

また、手動にて即時にキャッシュをクリアすることもできます。

このアップロード センターは、SkyDrive Pro の運用上非常に重要な役割を持ちます。たとえば、サーバー上の同ファイルを複数のユーザーが更新した場合、同期のタイミングによって更新の競合が発生することになります。その場合も、このアップロード センターを使って競合を解決します。

アップロード センターで競合を解決する
http://office.microsoft.com/ja-jp/word-help/HA101843471.aspx

ちなみに、前回の記事でも参照した TechNet の記事を確認すると、SkyDrive Pro を介したアップロードは、即時(数秒くらいの待ち時間)で行われるようですが、サーバー側からの情報取得、同期は10分間隔で行われるようです。

SkyDrive Pro の設定を完全にリセットする

もしも、SkyDrive Pro の動作が不安定になるなどの不具合が発生した場合には、全てのキャッシュ ファイルや設定ファイルを削除することで、SkyDrive Pro の設定をリセットすることができます。方法は、SkyDrive Pro クライアントを「終了」し、次にタスク マネージャーから、msouc.exe と msosync.exe のプロセスをそれぞれ終了します。次に、下記フォルダに保存されているファイルを全て削除します。

  • C:\Users\%username%\AppData\Local\Microsoft\Office\Spw
  • C:\Users\%username%\AppData\Local\Microsoft\Office\15.0\OfficeFileCache

問題なく削除できたら、再度 SkyDrive Pro クライアントを起動すると、全ての設定がリセットされ初期状態に戻っているので、再度同期設定を行います。

SharePoint Online の資格情報

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SharePoint Online にて、ユーザーを切替えながら利用している場合は、ブラウザで SharePoint Online へログインしているアカウントと、SkyDrive Pro クライアントが SharePoint Online へアクセスするために利用しているアカウントが異なる場合があります。この時、SkyDrive Pro クライアントの設定を削除しても資格情報が削除されていない場合は、一度全てのフォルダの同期を停止後、「コントロール パネル」-「ユーザー アカウント」-「資格情報マネージャー」を開き、「汎用資格情報」から Office 365 アカウントの資格情報を削除します。

その後、SkyDrive Pro クライアントを一旦終了させ、再度起動後に同期設定を行うと、アカウント確認ダイアログが表示され、SkyDrive Pro の同期アカウントを再設定できるようになります。再設定後は、また、新たな資格情報が作成され、資格情報マネージャーで管理されます。

さいごに

前回、今回と SkyDrive Pro のちょっとだけ詳しいところについて情報をまとめてきました。こうした動作に関する理解が、トラブル発生時などにお役に立てることと思います。おつかれさまでした。

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