Microsoft Teams を利用するユーザーの習熟プロセスを考える

Microsoft Teams
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僕が所属する社内でもそうなのですが、Microsoft Teams を導入してスグにバリバリ使いこなせるというパターンは滅多にありません。ユーザーは、Microsoft Teams を使いながら新しい発見をしたり新しい機能を覚えたり、上手く使えたり失敗したりしながらツールへ適用していきます。

そうしたプロセスを Microsoft Teams における習熟のプロセスとして考え、それぞれのステージに応じて利用する機能や使い方のアドバイスを行うことで、上手く組織の中に Microsoft Teams を馴染ませていくことができるのではないかと考えています。

そこで今回は、僕が観察して見つけた習熟プロセスをメモしておこうかと思います。珍しく技術的な情報は一切ありませんが、たまには良いよねということで。

Microsoft Teams 導入直後のチャット利用期

Microsoft Teams を導入直後に見られるものです。Skype for Business を利用していたユーザーはもちろんですが、そうではないユーザーであってもまずは身近な人とチャットをしてみます。この時チームは作りません。チームを作るメリットを感じていないからです。とにかくチャットを利用します。

チャットを積極的に利用することは悪いことではありません。とにかくまずは、ユーザーにとって安心できる形で Microsoft Teams に触れてもらうことが大切です。

そしてこうしたユーザーには、Microsoft Teams ではチームを作成できるんだよということをまずは教えてあげるのが良いと思います。

とりあえずチーム作成期

チームが作れるんだと知ったユーザーはとりあえずチームを作成してみます。身近な部や課であったりしますし、「テスト」みたいなとりあえず試しに作ってみたといったチームも大量に作られたりします。管理者からしてみると不要なチームを作りやがってと思うのですが、ユーザーにとっては大事な経験です。

試す意欲のあるユーザーはそうやって Microsoft Teams の感触をつかんでいきます。失敗することは成長に大切なプロセスです。

こうした失敗を気軽に行えるように、とりあえず試しに作ってみるチームの命名規則とかをアナウンスしておくと良いかもしれませんね。あとから管理者が思う存分削除することができます。

もしもチームを作成するユーザーが増えないときには、管理者側でとりあえずチームを作ってあげたり、操作研修会などを開いて一緒にチームを作ったりしても良さそうですね。とにかく体験してもらうことが大事です。

Web 会議活用期

利用を始めて比較的早い段階で訪れます。近ごろは他社との Web 会議をする機会が増えましたからね。そうするとユーザーは他社のユーザーと会議をしたくなります。

このとき、Microsoft Teams に他社のユーザーをゲストユーザーとして追加しなければならないと思う方もいるのですが、Web 会議を行うだけであればゲストユーザーとしての登録は不要です。

既定の設定であれば、Microsoft Teams で Web 会議を予定したときに作成される URL を社外の方と共有してもらうだけで会議に参加してもらうことができます。

チーム定着期

ユーザーは、部や課といった身近な組織やプロジェクトなどでチームを作成して利用をはじめます。このときにはプライベートチームで作成されることが多く、Microsoft Teams を利用しているユーザーの多くは、業務で利用しているチームに 5 つくらいは参加していると思います。

何か新しいプロジェクトが始まったり仕事が始まったりするときに、まずはチームを作成しようと考えるユーザーが増えますので、チームの数もどんどん増えていきます。

このくらいになると、チームはもちろんチャネルの使い方もしっかりアナウンスしてあげると良いと思います。ユーザーもそれを知ることで、便利に使えるんだという気づきになりますし、なにより便利に使えているんだという自信につながります。

社外のユーザーをゲストユーザーとしてチームに含めるための方法についても、この時くらいまでにはルール作りなどを済ませておくと良いですね。

チーム活用発展期

いよいよ社内に Microsoft Teams が根付いてきたのかなと感じる段階です。ユーザーが参加するチームも増えて、チャネルも使えるようになり、チームによってはタブでいろんな情報を共有していたりします。

そして何よりこの段階まで進んだユーザーは、パブリックチームを作り始めます。より社内に開いた情報共有を行い、多くのメンバーを巻き込んでいきます。これまでのプロセスによって、Microsoft Teams に対して便利だという印象を持っており、なおかつ、自分は便利に使えているんだという自信を持っています。

この段階のユーザーには、新しい機能の情報や使い方を教えてあげたりすることで、周りのメンバーにもそれを広めてもらえることが多くあります。

こうしたユーザーに対しては、Yammer や SharePoint などで情報を届けたり、時々新しい機能の研修会などを行ったりするのも効果的だと思います。

さいごに

社内などのユーザーを観察してきて感じた習熟プロセスはこんなところです。今後さらに発展していくかもしれませんが、ここまででもかなり Microsoft Teams を使えるユーザーが増えてきていると思います。

Microsoft Teams に限らずだとは思うのですが、ツールを使えるようになるには、ユーザーがそれぞれ習熟していくプロセスがあるんじゃないかと思います。そのためには失敗することも大切ですし、各自の段階に応じた情報やアドバイスを提供してあげることも大切だと思いました。

企業内の IT 研修を見ていると、限られた時間でとにかく色々な機能をまとめて教えようして、内容を詰め込みすぎているなと感じることもあります。

Microsoft Teams 自体の機能も時間と共に追加されたり変更されたりするものですので、ユーザーの習熟具合に合わせて少しずつ色んな機能を使えるように導いてあげる戦略があっても良いかもしれませんね。

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