今年は COVID-19 の影響もありオンラインで配信された Microsoft Ignite ですが、やはりその規模はオフラインで開催されていた昨年までと比べると少し寂しく感じるところもありましたね。

しかしながらチェックしておいた方が良さそうな新機能に関する情報は続々と出てきましたね。

僕も時間を見つけては気になるセッションを見ているのですが、そこで見つけた僕のオススメセッションを共有しておきたいと思います。

Microsoft Ignite 2020 の動画はどこにある?

本題に入る前に、Microsoft Ignite 2020 のセッション動画はほとんどがオンデマンドで視聴できるようになっています。

新機能の発表など、主要なセッションは Microsoft Ignite 2020 のセッションカタログのページから探すことができます。

MyIgnite – Session catalog
https://myignite.microsoft.com/sessions

実はそれ以外にも、Tech Community というコミュニティサイトに設けられた Video Hub というページでは、Microsoft Ignite 2020 で発表された機能も含む技術寄りな動画が大量に公開されています。

Video Hub – Microsoft Tech Community
https://techcommunity.microsoft.com/t5/video-hub/ct-p/VideoHub

このあたりも探していくと面白い情報が出てきますね。

ランキング発表!

それでは、僕が勝手にオススメして勝手にランキングを付けしたセッションを紹介していきたいと思います!

第 10 位: What’s new & coming to OneDrive

What’s new & coming to OneDrive
https://myignite.microsoft.com/sessions/19ac0236-1d2b-4792-b477-9687031d9fef

まずは OneDrive の新機能やロードマップを紹介するセッションです。個人的には 、iOS でのオフライン編集対応が嬉しいですね。

そのほか、管理者がユーザーの同期クライアントのエラーなどを確認できるようになる機能が気になりました。ユーザー毎に同期クライアントでエラーが出ているかを確認したり、同期クライアントが動作しているコンピューター名が確認できたりするみたいですね。

管理者向けの情報は下記の動画でより詳しい説明がありました。

Deployment and configuration of OneDrive sync
https://techcommunity.microsoft.com/t5/video-hub/deployment-and-configuration-of-onedrive-sync/m-p/1696789

第 9 位: Embrace a New Way of Work with Microsoft 365

Embrace a New Way of Work with Microsoft 365
https://myignite.microsoft.com/sessions/550cd188-f7a7-47a6-8b6c-057486765f6e

Microsoft 365 を利用して新しい働き方をどうやって実現していこうかみたいな話ですが、Microsoft Planner や Microsoft Lists、Microsoft Teams に新たに追加される Tasks アプリのデモを見ることができます。

Microsoft 365 を利用してコラボレーションを行おうとするとき、Office ドキュメントを作成しているときも含めて色んなところからタスクが発生してきます。そうしたタスクをまとめて管理するすることができる Tasks は気になりますよね。

こちらも関連して Video Hub にも動画がアップされています。

Get more done with Microsoft Planner
https://techcommunity.microsoft.com/t5/video-hub/get-more-done-with-microsoft-planner/m-p/1681252

Managing task capabilities across Microsoft 365
https://techcommunity.microsoft.com/t5/video-hub/managing-task-capabilities-across-microsoft-365/m-p/1696778

第 8 位: Keeping connected with Microsoft Forms

Keeping connected with Microsoft Forms
https://techcommunity.microsoft.com/t5/video-hub/keeping-connected-with-microsoft-forms/m-p/1688887

こちらは Microsoft Forms の動画です。Microsoft Forms については、Microsoft Ignite のセッションは無かったと思うのですが、Video Hub には新しく公開されていました。

ユーザーさんに紹介するとウケがとても良いサービスですし、僕自身も仕事で良く利用しているサービスなので興味がありました。

第 7 位: Employee Engagement and Communities in Microsoft 365

Employee Engagement and Communities in Microsoft 365
https://myignite.microsoft.com/sessions/b653b790-3282-4637-ae2f-00d22eaadd13

新 UI の新しい Yammer が絶賛展開中の Yammer の新情報を含むセッションです。

大きな機能追加というよりは、地道に便利な機能が追加されているような印象で、ユーザーとしては好印象ですね。

SharePoint Online のモダンサイトにも Yammer を含むサイトテンプレートが追加されるようで、ユーザーへ提供する導線のひとつとして気になりますね。

第 6 位: Power modern meeting experiences across the hybrid workplace using Microsoft Teams devices

Power modern meeting experiences across the hybrid workplace using Microsoft Teams devices
https://myignite.microsoft.com/sessions/352201dd-d06f-45c7-b293-4a3609724863

個人で買うことは少ないかもしれませんが、Surface Hub などを含む Microsoft Teams の会議デバイスです。

スマートスピーカーなども出てくるのですが、COVID-19 を意識してタッチレスの操作を特徴としている点などが興味深かったです。

個人のデスクに置くタイプの小さい会議デバイスは正直気になりますね。Web 会議が増えてパソコンの負荷が気になることも多くなったので、こうしたデバイスがあると快適かもしれませんね。

第 5 位: Best practices for delivering more efficient and impactful meetings with Microsoft Teams

Best practices for delivering more efficient and impactful meetings with Microsoft Teams
https://myignite.microsoft.com/sessions/6e8dce1d-e69d-4895-a47a-bbc5f8dc74b7

今年の Microsoft Ignite では、Microsoft Teams がユーザー体験の中心に据えたいという Microsoft の思いが強く全面に押し出されていたと思います。

リモートワークが増え、Web 会議の機会が急増しているため、Microsoft Teams の今後の Web 会議機能の動向にも注目ではないでしょうか。

方向性としては、Web 会議中の機能もそうですが、ミーティングのライフサイクル、つまりは会議前後の情報共有でも利用できる機能を提供しようという意図を感じました。くわえて、会議のファシリテーションを意識した機能も追加されていくように思います。

なんとなくですが、Zoom などの競合が会議そのものも体験を重視しているのに対し、Microsoft Teams では、会議はあくまでもコラボレーションのひとつであり、会議以外の場面といかにしてスムーズに繋げるかみたいなことを考えているような気がします。

会議機能の概要はこのあたりも。

Meet smarter, stay focused, and achieve more with Microsoft Teams meetings
https://myignite.microsoft.com/sessions/e54231fa-b4b6-4b91-b31d-b30d0b8f0413

Video Hub では、Brakout Rooms のデモも公開されていましたよ。こっちも気になりますね。

Master virtual breakout rooms in Microsoft Teams meetings
https://techcommunity.microsoft.com/t5/video-hub/master-virtual-breakout-rooms-in-microsoft-teams-meetings/m-p/1689437

第 4 位: Transforming the modern workplace with Microsoft Teams platform

Transforming the modern workplace with Microsoft Teams platform
https://myignite.microsoft.com/sessions/303736f8-068e-479b-a436-2a904ea7d226

開発者向けの内容を含むのですが、今後の Microsoft Teams の方向性を表したセッションだと思いました。

Microsoft Teams をベースに、ファーストパーティ、サードパーティのアプリによって機能を拡張し、ユーザーはより多くのことを Microsoft Teams クライアント上で行うことができるようになります。

もちろん、Power Apps や Power Virtual Agents でユーザー自身がアプリやボットを作成して利用するというシナリオもありますよね。

社内展開においても、Microsoft Teams をチャットや Web 会議のためだけのアプリではなく、ユーザーの習熟度に合わせてより多くの業務のためのプラットフォームとして捉えて、ユーザー教育のシナリオなども検討していくのが良いのかなと思いました。

第 3 位: Build Agile Business Processes with Power Apps

Build Agile Business Processes with Power Apps
https://myignite.microsoft.com/sessions/4fdca16c-5a4d-4be5-a5ce-7dff2d2bb178

いよいよベスト 3 ですね。まずは、Power Apps のセッションです。やはりここでも、Microsoft Teams を中心に、Power Apps のアプリを作成していくシナリオが紹介されています。

これまで Power Platform の有償ライセンスを Office 365 / Microsoft 365 とは別途契約する必要があった Common Data Service が、Microsoft Teams 上で作成され利用されるアプリでは追加コスト無しで利用できるようになります。

さらには Power Virtual Agents も利用できるようになりますね。運用面では検討するところも少なくないような気もしますが楽しみです。

関連して次のセッションも面白かったですよ。

Simplify work with low-code solutions for Microsoft Teams & Microsoft 365
https://myignite.microsoft.com/sessions/5561d02a-4100-4e77-97a5-ccf3be4afcfa

第 2 位: The New Microsoft Stream: Vision, Strategy, & Roadmap

The New Microsoft Stream: Vision, Strategy, & Roadmap
https://myignite.microsoft.com/sessions/087d135a-64ae-41ab-8b15-f0a965223d5b

そして第 2 位は Microsoft Stream のロードマップに関するセッションです。「え?Microsoft Stream が 2 位?」と思われた方もいるかもしれませんが、今回は発表された内容はユーザーインパクトが大きいものでした。

Microsoft Teams の Web 会議でレコーディングされた動画は、Microsoft Stream に保管されるため、Microsoft Teams の利用率が上がるにつれて Microsoft Stream に保管されている動画も増えている企業が多いかもしれません。

今回はその Microsoft Stream のストレージが、SharePoint Online へ移行されることが発表されました。SharePoint Online を Microsoft 365 におけるユーザーデータのストレージとしての役割を強調し、データ管理や保護、セキュリティなどもより効率良く行えるようにするための戦略かとも思います。

Microsoft Stream の前身は Office 365 Video であり、そのころは SharePoint Online に動画が保存されていましたので、また昔のアーキテクチャに戻るという感じですね。

Microsoft Stream も機能は追加されていましたので、SharePoint Online へ移行するにあたっては機能も徐々に移行されるようですが、当初は使えなくなる機能も出てくるかもしれません。

そんなユーザーインパクトを考え、まさかの(?)Microsoft Stream が 2 位にランクインしました。

Microsoft Teams の Web 会議レコーディングの保存先も変わります。下記でも詳しく説明されています。

What’s New for Microsoft Teams Meeting Recordings
https://techcommunity.microsoft.com/t5/video-hub/what-s-new-for-microsoft-teams-meeting-recordings/m-p/1696777

第 1 位: Enabling collaboration, communication, and knowledge sharing with Microsoft Teams, SharePoint, Project Cortex, and more

Enabling collaboration, communication, and knowledge sharing with Microsoft Teams, SharePoint, Project Cortex, and more
https://myignite.microsoft.com/sessions/3fb70ba5-310a-4b3a-9eb7-1df25eaddeab

堂々の第 1 位は…、皆さんお馴染み Jeff Teper さんのセッションです。

SharePoint や OneDrive、Microsoft Teams、Yammer、Search、Microsoft Lists、Project Cortex など様々なサービスの新情報をまとめて確認することができます。時間がないときは、こちらのセッションだけでも見ておきましょう。

番外: The Future of Work

The Future of Work
https://myignite.microsoft.com/sessions/bc3aa99a-8094-4d19-b69a-d299397e28e1

そして別格の番外として Jared Spataro さんの Microsoft 365 のキーノートセッションです。Microsoft 365 の市場におけるポジションや、今後の方向性やビジョンなどを確認しておきましょう。

このセッションでまず触れられたのが Microsoft Graph である点が興味深いです。Microsoft は Microsoft 365 上に溜まったデータをどうやってユーザーに利用してもらうか、利用するためのアプリをどうやって開発してもらうか、そういった点に重点を置いているようにも思います。

他のクラウドサービスと比較しても、Microsoft 365 は多くの機能やサービスを提供しています。それによって、ユーザーの様々なデータや行動が Microsoft 365 の中にはあります。そのデータは、他のクラウドサービスでは簡単に真似できるものではありませんし、そこがきっと差別化のポイントなのでしょうね。(と、勝手な憶測ですが…)

というわけで、Microsoft Graph のセッションもオススメですよ!

Reimagining work with the Microsoft 365 platform
https://myignite.microsoft.com/sessions/3e83d3bf-2342-42ba-ab43-a15d1a38da24

さいごに

というわけで、Microsoft Ignite 2020 の私的ベスト 10 のセッションを紹介してきました。

僕が興味のあったところを紹介しただけですので、もっともっと参考になるセッションは多くあります。今回のランキングを参考に面白いセッションを発見してもらえれば幸いです。

また、こうしたセッションを観るときに、個別の新機能を楽しむのはもちろんなのですが、Microsoft 365 の方向性はどういったところにあるんだろうなと考えながら観るのがオススメです。やはりクラウドサービスは、その提供者・開発者の思想に沿って進化していくものですからね。

というわけで、僕もまだまだ見終えていないセッションがいくつもあります。Microsoft Ignite 2020 はまだまだ続きますね。