Power Apps のキャンバスアプリを Microsoft Teams のチーム(Office 365 グループ)のメンバーと共有する

Microsoft Teams
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Power Apps で作成したキャンバスアプリを Microsoft Teams のタブに追加するなどして、チーム(Office 365 グループ)のメンバーと共有して利用したいと思うことは多いと思います。

ただし、Power Apps のアプリを共有できるのは、ユーザー個人かセキュリティグループ、または、「すべてのユーザー」のみのため、チームのメンバーと共有するにはチームのメンバー個別に共有する必要がありました。

そのため、チームのメンバーが変わるごとに Power Apps アプリの共有設定を変更する必要があり正直かなりの手間です。

そう思っていたのですが、いつの間にか公式ドキュメントにキャンバスアプリを Office 365 グループと共有する方法が追加されていました。

Power Apps でキャンバスアプリを共有する – Office 365 グループでアプリを共有する
https://docs.microsoft.com/ja-jp/powerapps/maker/canvas-apps/share-app#share-an-app-with-office-365-groups

さっそく試してみましょう。

Azure AD の PowerShell で Office 365 グループの設定を変更する

チームを作成したときに作成される Office 365 グループの設定を変更する必要があるようです。

そのためには Azure AD PowerShell を利用する必要があるのでインストールしておきましょう。

PowerShell Gallery | AzureAD 2.0.2.76
https://www.powershellgallery.com/packages/AzureAD/2.0.2.76

そうしたら次のようにコマンドを実行していきます。

#Azure AD に接続します
Connect-AzureAD

#グループの一覧から目的のグループを探します
Get-AzureADGroup

#目的のグループの ObjectId を指定して設定を確認します
Get-AzureADGroup -ObjectId a7d1d6a2-972c-41fc-8983-6b4348013696 | fl

#設定を変更します
Set-AzureADGroup -ObjectId a7d1d6a2-972c-41fc-8983-6b4348013696 -SecurityEnabled $true

ObjectId は設定を変更したいグループのものを指定します。そして最後のコマンドによって、グループの SecurityEnabled の設定を True に変更します。最後のコマンドはディレクトリの管理者などのほか、そのグループの所有者のアカウントで実行する必要があるようです。

上手くいくと、次のように設定が変更されているのを確認できます。

これで準備が終わりです。

Power Apps のアプリを共有する

そして、Power Apps のアプリを共有しようと、チームの名前で検索すると…

このような感じでチーム(Office 365 グループ)に対して共有設定ができるようになっていました。そして、そのチームに対してアプリを共有すると…

もちろん、チームのメンバーはそのアプリにアクセスができるようになっているので、タブとして追加したアプリも利用できるようになっていました。

ユーザーがチームから抜けたら?

ユーザーがチームから抜けたら、もちろん共有された Power Apps のアプリにもアクセスができなくなります。が、チームから抜けた時点からアプリへアクセスできなくなるまでには、数分程度のタイムラグがあるようです。ちょっとだけ注意ですね。

グループの設定変更によるサイドエフェクトは?

このグループの「SecurityEnabled」の値を変えても大丈夫なのか?なにかサイドエフェクトはないのかな?と思い調べたのですが、特にそこに言及している情報を探すことができませんでした。

そのため現時点ではサイドエフェクトが不明です。

(2020/3/2 追記)Microsoft のサポートに問い合わせしてみました。

この SecurityEnabled のプロパティは Azure AD のグループベースライセンスの利用可否を示すフラグだそうです。そのため、こちらのプロパティを変更しても通常の利用については影響がないとのことです。

さいごに

いつの間にか公式ドキュメントでもチーム単位での Power Apps キャンバスアプリの共有がサポートされていました。

設定には PowerShell を利用する必要がありますが、チームでタブに加えて利用する場合などには大変有用な方法だと思います。

今のところサイドエフェクトが不明なのですが、通常通り使う分には違いを見つけられていません…。マイクロソフトのサポートに問い合わせるなど、なにか情報が分かったら追記したいと思います。

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